私の卒業した大学の学長である大前研一さんの書籍。この本自体は、大前さんの他の書籍と比べて売れなかったようであるが、個人的にはお気に入りの本と学長自らが述べている。大前さんの単なる1社会人ではなく、その知識を社会や人のために役立てようという気持ちが感じられる。同時に、加算混合の発想のスタンスが垣間見れる本。
問題に対する共通認識が確立されないまま、安直な解決策のみが次々に持ち出されは壊されていく自分の殻を通してではなく、他人のカラーや立場を通してものを見ていくことが、硬直化した状況から脱出する命を与えてくれる秘訣ではないか。
自然界の事象や人間の営みを、このような心象の眼で見続けていると、自然と観察が鋭くなり、今度は、加工されたデータや情報に対しても、同じように虚心坦懐に臨むことができるようになる。分析や数字の羅列からある意味を引き出し、「おや?」と思うようになる。
経営資源に限りのあるときには、それを隘路(ボトルネック)の解消に使うべきだ、という教訓も覚えておいてもらいたいことのひとつではある。
この世には同じ目的をまったく異なった手段で達成できることが多い
代替案を考え抜いたということは、いざ実行という段になってからは迷わないですむということになり、実施そのものに力が入りやすい。
観察と発見。この尊さが語られていて私にとっても大事な本である。
