北海道デジタル自然共生ネットワーク

まだ選べるうちに、
北海道の未来に基準を。

デジタルの発展が、自然と地域の犠牲を前提としない北海道へ。

北海道デジタル自然共生ネットワークは、データセンターをはじめとするデジタルインフラが、水・電力・土地・生態系・地域社会に与える影響を調べ、可視化し、地域が判断に参加できる仕組みをつくるためのネットワークです。

設立準備中・ネットワーク形成中

デジタルの便利さは、自然から切り離されていない

AI、クラウド、動画、検索、オンラインサービス。私たちが毎日利用するデジタル技術は、目に見えない空間に存在しているように感じられます。しかし、その便利さを支えているのは、現実の土地に建てられたデータセンターです。

データセンターを動かすためには、大量の電力が必要です。施設によっては冷却のために水を使い、新たな発電所、送電線、変電所、道路などの整備を伴うこともあります。

デジタルの問題は、同時に、水、土地、エネルギー、生態系、そして地域の意思決定の問題でもあります。
💧
冷却・取水・地下水への影響
電力
発電・送電・変電所の建設
🌍
土地
森林・湿地・農地の転用
🦅
生態系
希少種・生息地・自然環境
🏘
地域社会
住民・農林漁業・意思決定

なぜ、いま北海道なのか

北海道は、冷涼な気候、再生可能エネルギーの可能性、広い土地を背景に、データセンターの立地先として注目されています。それは、北海道に新しい産業や投資をもたらす可能性があります。

一方で、北海道の水、森林、湿地、農地、自然景観は、産業誘致のための余剰資源ではありません。地域の暮らしや農林水産業を支え、多くの野生生物が生き、将来世代へ引き継がれる共有の基盤です。

施設が完成してから問題を指摘しても、土地利用や設備投資、地域の利害関係はすでに固定されています。

WHY NOW

まだ選べるうちに影響を調べ、まだ変えられるうちに条件を整え、地域が納得して判断できるようにする。

私たちは、一律な賛成・反対を目的としません

すべてのデータセンターが、同じ影響を与えるわけではありません。

影響が小さい
影響が大きい
既存の工業地に
建てられる施設
VS
森林や湿地を造成して
建てられる施設
水をほとんど
使わない施設
VS
地域の地下水に
依存する施設
既存の送電網で
運用できる施設
VS
新たな発電・送電開発を
必要とする施設

私たちが求めるのは、開発の禁止ではなく、責任ある判断です。

価値としては、自然と地域を守る。方法としては、科学的な調査と対話を重ねる。

避ける表現採用する表現
データセンターは自然を破壊する
立地・規模・冷却・電源によって影響が異なる
再エネなら問題はない
脱炭素と自然保護を同時に評価する
中立な団体である
価値は自然保護、方法は科学と対話

私たちが求める6つの条件

1

情報が開かれていること

事業者、施設規模、使用する水と電力、冷却方式、土地利用、関連インフラ、公的支援について、地域が判断できる情報を開示すること。

2

重要な自然環境を避けること

湿地、水源涵養地、自然林、優良農地、希少種の重要な生息地などを避け、既存の工業地や造成済み土地を優先すること。

3

地域の水と電力を圧迫しないこと

生活、農林水産業、生態系に必要な水と電力を優先し、渇水時や需給逼迫時の対応を事前に定めること。

4

地域負担を事業者が負うこと

送電線、変電所、上下水道、道路、環境調査、撤去など、開発によって追加される費用を住民へ転嫁しないこと。

5

地域が計画段階から参加できること

設計や立地が確定してから説明するのではなく、まだ計画を変更できる段階から住民との対話を行うこと。

6

地域への便益を測定できること

税収、雇用、地域発注、排熱利用、自然保全への貢献などを具体的に定め、実施状況を継続的に検証すること。

活動内容

調べる Research

北海道内のデータセンター計画と、それに付随する発電・送電・取水・土地開発の情報を収集します。

見えるようにする Visualize

施設ごとの情報を「環境カルテ」として整理し、公開されている情報と、分かっていない情報を可視化します。

聞く Listen

地域住民、農林漁業者、研究者、自治体、事業者、自然保護団体から、それぞれの知識と懸念を聞き取ります。

対話する Dialogue

賛成か反対かだけを争うのではなく、何が分かっていて、何が分かっていないのかを確認できる場をつくります。

提案する Propose

責任ある立地基準、自治体向けチェックリスト、情報公開制度、地域便益協定などを北海道と市町村へ提案します。

見守る Monitor

計画時だけでなく、建設中、稼働後、廃止まで、水・電力・騒音・自然環境・地域便益の変化を継続的に観察します。

問題が起きる前に、社会のセンサーをつくる

未来を正確に予言することはできません。それでも、起こりうる影響を想定し、観察し、備えることはできます。

小さな兆候を捉え、地域へ知らせ、まだ選択肢が残っている段階で改善を求める。
自然と地域の変化を継続的に観察する、社会のセンサーになることです。

北海道に必要なのは、誘致の基準だけではありません。地域が差し出すものと、地域が受け取るものを、同じ場所で確認できる仕組みが必要です。

地域が差し出すもの
  • どれだけの水を使うのか
  • 誰が電力設備の費用を負担するのか
  • どの土地と生息環境が失われるのか
  • 事業終了後、土地はどうなるのか
地域が受け取るもの
  • どれだけ投資されるのか
  • どれだけ税収が増えるのか
  • どれだけ雇用が生まれるのか
  • 約束された地域貢献は実現したのか

立場を越えて、一緒に考える

この問題は、自然保護団体だけでは解決できません。地域住民、農林漁業者、研究者、技術者、自治体、議員、企業、法律家、デザイナー、データを扱う人。そして、日々AIやクラウドを利用している私たち一人ひとりが当事者です。

一般市民・住民

趣旨に賛同し、活動の更新を受け取る。

ネットワークに参加する →
計画を知る方

案件・土地・地域情報をお送りください。

情報を提供する →
研究者・実務家

専門知識や査読で活動を支える。

専門分野から協力する →
自治体・議員

立地基準や説明方法をご相談ください。

自治体・政策の相談をする →
事業者

公開対話や情報開示に応じる。

対話・情報開示を相談する →

なぜ取り組むか

佐々和広(Kazuhiro Sasa)
佐々和広(Kazuhiro Sasa)
観省庵 / 問題解決コンサルタント
 自然とデジタル。二つの領域をまたいで生きているからこそ、見えてくる問題があります。私は日々、デジタルマーケティングのご支援を生業とし、AIやクラウド、データを活用しています。同時に、北海道で自然や農業に触れながら暮らしています。デジタルの恩恵を受ける当事者であり、自然環境の変化を身近に感じる当事者でもあります。だからこそ、便利さの裏側にある構造にも関心を持たずにはいられません。
データは、どこか目に見えない場所に浮かんでいるわけではありません。データを保存し、処理するためにはサーバーが必要です。サーバーは物理的な設備であり、それを収容するデータセンターには、現実の土地、水、電力が必要です。その影響は、発電設備や送電線、冷却、土地開発を通じて、地域の暮らしや生態系へつながっています。海外のニュースや各地域で起きている問題を継続的に見ていると、日本、そして北海道でも、同じ課題が起こりうることに気づきます。

 これまでの自然保護には、開発が決まった後、あるいは自然が失われ始めてから、守るために立ち上がらざるを得なかった歴史があります。しかし、土地が造成され、設備が建設され、利害関係が固定されてからでは、選べる手段は限られます。同じ歴史を繰り返さないために必要なのは、問題が起きてから対応することではありません。起こりうる影響をあらかじめ予測し、まだ計画を変えられる段階から情報を集め、判断基準と備えをつくることです。未来を正確に言い当てるためではなく、未来に選択肢を残すために観察する。そのためには、データセンターや電力、冷却、土地利用、生態系について、地域全体のリテラシーを育てていく必要があります。十分な情報と共通理解がなければ、対話は「賛成か反対か」という対立に陥ってしまいます。リテラシーは、異なる立場の人たちが同じテーブルで考えるための基盤です。
 
 デジタルを利用する側と、自然を守る側を分けるのではなく、その両方の当事者として、便利さの裏側まで観察する。そして、開発が始まる前から、北海道にとって望ましいデジタルインフラのあり方を考える。

それが、私がこの活動を始める理由です。

ザ・ブルーハーツの『青空』にある歌詞「こんなはずじゃなかっただろう。歴史が僕を問いつめる」これを避けるための活動です。

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運営・透明性について

現在の状態

設立準備中・ネットワーク形成中です。現時点では法人格のない任意のネットワークとして活動を開始しています。

調査方法と出典

調査に用いた情報源と方法を原則として公開します。分からないことは「分からない」と明示します。

資金と利益相反

資金源、支援者、利益相反の可能性を随時公開します。特定企業・団体からの資金受け入れは条件を明示します。

訂正・更新履歴

誤りが判明した場合は訂正し、その記録を残します。

デジタルの便益だけでなく、
自然への負担まで見える社会を、
北海道からつくります。

まだ選べるうちに、北海道の未来に基準を。

設立準備中・ネットワーク形成中