社会構成主義とは何か?対話とは何か?が語られる本。プロローグから滲みでる著者のこの本に対する執筆スタンスに敬意を。対話とはどういうことかを深掘りするための本です。
私たちはともに意味をつくりあげていくことができるでしょう。私の目的は、読者を説得したり、言い負かしたり、正しく教育したりすることでないのです。この本に力を与えるのは、読者であるあなたです。私たちの関係がすばらしいものになれば、そこにはきっと新しい道が開けることでしょう。人と人とが関係を結ぶということは、共同で未来を構築することだからです。
いったい何が大切なものであり、守っていくに値するものなのでしょうか。かりに新しい何かを求めるとしても、では、代わりに何を捨てれば良いのでしょうか。今自分たちが大事にしている生き方とは相容れない、あるいは敵対的でさえあるような生き方が迫ってきた時、私たちはどうすればよいのでしょうか。
何が事実か、何が善いことか?には無限のヴァリエーションが存在するのに、その中でいったいどの言葉を信じればよいというのでしょうか。誰かが「それでよい」と判断してくれるのでしょうか。しかし何をもってそう判断できるのでしょうか。そもそも信じることは、本当に可能なのでしょうか。
社会構成主義は、伝統の声と批判の声のどちらも対話の中に招き入れようとします。決してどちらかに特権を与えることはありません。社会構成主義の動きに加わるためにはどちらかに凝り固まる必要もないし、過去を批判的に消し去ってしまう必要もありません、それより重要なのは、社会構成主義の対話がもつ驚くべき可能性に気づくことです。
固定的で静的な関係を疑う。自分自身も疑う。何が正しいのか?フラットな視点で読む訓練ができる本です。
