Book Review ビジネス

法人営業 勝ちパターン大全

高橋浩一 — 翔泳社, 2026

購買プロセスは5段階に分けられる。

課題認識、情報収集、要件定義、ベンダー比較、発注決定

理解しておかないといけないのは、実際の購買がこの5段階をいつも同じように進むわけではないということだ。

  • ベンダー側の売り込みを起点として始まる案件もあれば、お客様側の問い合わせから始まる案件もある
  • トップダウンで進むケースもあれば、現場からのボトムアップで進むケースもある
  • 社内の会議体が主導して検討が進む場合
  • 役員など特定の個人の問題意識をきっかけに検討が始まる場合
  • 短期間で意思決定が行われるケースもあれば、長期にわたって検討が続くケースもある

つまり、同じ5段階のプロセスを通っていても、その進み方は案件ごとに大きく異なる。

お客様の心の意思決定は、営業が想定しているよりもずっと早い段階で行われていることが多い。
いつ決まるかは、営業から見えている世界とは別にお客様の文脈次第であり、そのタイミングは意外と早い。

想定外のタイミングで意思決定がなされる購買プロセスの話に加えて、押さえておくべきもう一つの現実。それは、商談の裏側で営業からは見えない関係者が意思決定を動かしているということです。

迷路を進むための松明を3つの要素で定義:

  1. お客様の購買プロセスのうち、今どの段階にあるのか
  2. 今会えている人物がどんな役割を持っているのか
  3. 今後どうやって進めていけば、お客様に当社への発注を決めていただけるのか

6種類の関係者

  1. 現場の利用者:早く、安く
  2. 社内推進者:課題を正しく捉えているか
  3. 発注担当者:性能がマッチしているか
  4. 予算の監督者:費用対効果と安心
  5. 決済者への影響者:自社にマッチしているか
  6. 最終決済者:投資に値するか

最終決定者の実質的影響力は 16.7%

4つの迷路

  1. キーパーソンに会えない
  2. 連絡がつながらない
  3. 検討が進まない
  4. 予算が増えない

5つの戦略で先手をうつ

  1. エンゲージメント戦略
  2. エキスパート戦略
  3. ディスカッション戦略
  4. ガイド戦略
  5. カスタマイズ戦略

全体を貫く視点:

  1. 購買プロセスのどの段階か
  2. 会えている人物はどの役割か
  3. 意思決定に向けてどう伴走するか

まとめ

  1. お客様は営業の想像より手前の段階で発注先を決めている。
  2. お客様は営業の想定より手前の段階で発注先を決めている。
  3. 購買のイニシアチブは分散しており、流動的である。
  4. 法人営業の迷路は松明を携えて進むべし。
  5. 特定の購買段階へリソースを集中すると、攻めの戦略が見えてくる。

コメント

営業はどんな仕事においても関わってくると思います。実際の営業プロセスのフローの見直し、各ステップの壁を認識してそこに向けた対応策を考えられます。特に意思決定は結構早い段階から行われていることは意識したいです。
自社で収集したデータをもとに整理されており非常に納得感があります。
マーケティング担当者でもMA(マーケティングオートメーション)を扱うような担当者は必読です。
営業のプロセスを理解したうえで、確度の高いリードを提供できるようにしましょう。

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