Book Review 生き方・暮らし

契約の時代

内田貴

・契約という法概念が成立したのは、歴史的には古いことではない
・17世紀以降ヨーロッパで徐々に形成、19世紀に至って完成
・契約をどのように捉えるかは、結局は、社会をどのような理論で把握するかという問題につながる
・日本民法典は1889年に施行
・構成がドイツ民法典に似ていることから、ドイツ法をもとに作られていると信じられていた時期もあるが、実際はフランス法に由来する部分も奥、ドイツ的要素とフランス的要素は半分ずつといってよい
・日本政府は日本の法制度を近代化するために、1873年にパリ大学教授ボワソナードをお雇い外国人として招聘して民法典の起草を依頼(ボワソナード草案)
・1890年に議会に提出され成立。交付された。施行は1893年からとされたが、公布前後から反対運動がおき延期
・論争の結果、結局施行されることなく終わった(旧民法)と呼ぶ
・新たに日本人委員会3名(梅謙次郎、富井政章、穂積陳重)による起草委員会が組織されたが、彼らはいずれもヨーロッパへの留学経験を持つ若い法学者たちであった
・彼らは旧民法を基礎としうつ、当時草案が公表されつつあったドイツ民法典をも参照し、イギリス法や他の国々の民法も考慮にいれつつ新たな民法典を起草(比較法の果実)。最も大きな影響はドイツとフランス。
・近代契約法を成立させた西洋社会とは異なるアジア社会において、西洋の近代契約法がどのように受容され、どのような変容を被ったか?
・さらに興味深いのは、契約法に関する限り、民法典の契約法に関する規定は100年間の間ほとんど改正を経ることなく今日に至っている

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