この記事はこんな人におすすめ
- 「前年比」「増減率」「昨対比」の意味や違いがよくわからない方
- ビジネス資料やレポートを作る際に、数字の根拠をわかりやすく伝えたい方
記事の概要
本記事では、マーケティングや業務報告でよく使われる「前年比」「増減率」「昨対比」について、意味と計算方法を初心者にもわかりやすく解説します。
読む前と読んだ後の変化(Before / After)
Before(読む前) | After(読んだ後) |
---|---|
「前年比」と「昨対比」の違いが曖昧… | 明確に使い分けられるようになる |
増減率の計算に自信がない… | 実例をもとに確実に計算できるようになる |
前年比とは?わかりやすい定義と意味
「前年比」とは、前年の同じ時期の数字と比較して、現在の数字がどれだけ増減したかを表すものです。主に「パーセンテージ(%)」で表されます。
比べるという単語が入っている通り、割合(比べられる量/もとになる量)になります。
前年比の場合、前年がもとになる量(=基準)、今年の値が比べられる量です。
以下の例を見てみましょう。
例:売上の前年比
- 2024年の売上:120万円
- 2023年の売上:100万円
→ 前年比=120/100=12÷10=1.2×100、つまり前年比120%
増減率の計算方法|基本式と実例
基本の計算式
増減率(%)=(今年の数値 − 昨年の数値)÷ 昨年の数値 × 100
前年の売上に比べて、増加(減少)した量=対前年増減率。
増減率の数値はマイナスにならない限り、売上は増えている。
例1:増加の場合
昨年:100件、今年:130件
→(130 − 100)÷ 100 × 100 = 30%増
例2:減少の場合
昨年:100件、今年:80件
→(80 − 100)÷ 100 × 100 = −20%(20%減)
ポイント:書類や資料では「前年比」を使うのが無難です。
前年比と減少率の関係
下記公式を覚えておくと、前年比と減少率を整理できます。
◆増加した場合
前年比-100%=増加率 前年比-増加率=100%
◆減少した場合
100%-前年比=減少率、前年比+減少率=100%
よくある間違いと注意点
❌ 前年比をもとめたいのに、今年の数値で割ってしまう → 正しくは「前年の数値」で割る
❌ 前年比200%を、2倍増だと思ってしまう→正しくは、2倍になった
元の数値 | 増加率 | 計算式 | 結果 |
---|---|---|---|
100 | 20%増 | 100 × 1.2 | 120 |
100 | 100%増 | 100 × 2.0 | 200 |
100 | 200%増 | 100 × 3.0 | 300 |
100 | 前年比200% | 100 × 2.0 | 200(=+100%増) |
増と比の表現には注意しましょう。
まとめ|数字の背景を正しく伝える力を身につけよう
「前年比」や「増減率」は、ビジネスの成果を客観的に示すうえで欠かせない指標です。
正しい意味と計算式を理解しておくことで、信頼性の高い資料を作成でき、説得力ある報告ができるようになります。
補足:よくあるQ&A:前年比と昨対比の違いは?
Q:前年比と昨対比の違いは?
何と何を比べているかで呼び方が変わります。
例)
前月と比較→前月比
1年ごとで比較→前年比
ある期間の比較→昨対比
2024年6月〜8月
2025年6月〜8月
同期間で行う売上比較。
このように何と比べているかで呼び方が変わるので、比較する際は何と比べているかを明確に意識しましょう。
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