Eric T. Peterson 著『The Big Book of Key Performance Indicators』 を参考に、「なぜKPIが必要なのか」 整理してまとめた内容です。
全体の結論としては
KPI(重要業績評価指標)が必要なのは、組織の成果を正しく測定し、改善や意思決定につなげるためです。
Eric T. Peterson 著『The Big Book of Key Performance Indicators』
概要
エリック・ピーターソン氏による本書は、膨大なウェブ解析データの中から真に重要な主要業績評価指標(KPI)を特定し、ビジネスの成長に繋げるための実践的なガイドです。著者は、単なる数値の羅列ではなく、比率や平均値を用いることでデータに文脈を与え、具体的な意思決定や行動を促す仕組み作りを提唱しています。内容は、組織内の役割に応じた階層的なレポート作成から、小売やコンテンツサイトといった業種別の推奨指標まで多岐にわたります。また、色分けや矢印を用いた視覚的なプレゼン手法や、目標設定による改善プロセスの重要性についても詳しく解説されています。最終的に、データを擬人化して捉える視点や報酬制度との連動など、組織全体にKPI文化を定着させるための具体的な助言がまとめられています。
1. KPIとは何か?
Wikipedia定義(日)
重要業績評価指標(じゅうようぎょうせきひょうかしひょう、英: key performance indicator, KPI)は、組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群である
Wikipedia定義(英語)
A performance indicator or key performance indicator (KPI) is a type of performance measurement.[1] KPIs evaluate the success of an organization or of a particular activity (such as projects, programs, products and other initiatives) in which it engages.
Eric T. Peterson著 『The Big Book of Key Performance Indicators』定義
KPIは、単なる「数字」ではなく、過去や比較対象と意味のある形で比べられる数値(率・比率・平均・割合) のことを指します。
生の数字(例:売上10,000だけ)は文脈がなく意味が薄いため、何と比較してどれだけ変化したかが分かる形で提示する必要があると説明されています
2. なぜKPIが必要なのか?
① 行動を促すため
重要なポイントは、真のKPIは「行動につながる」ことです。
数字が単に表示されるだけでは意味がなく、急な変化や想定外の動きが起きた時に、担当者がすぐに行動(電話・連絡・調査など)を起こせるような指標でなければならないとされています。
KPIは「結果を見るためのツール」ではなく、 「行動や改善につなげるための信号」 というわけです。
② データの海から重要なポイントを浮かび上がらせるため
現代の分析ツールは大量のデータを持っているにもかかわらず、どの数字が重要なのか分かりにくいという課題があります。
本書では、膨大な数字の中から特にビジネスにとって意味のある指標だけに絞ることが大切だと述べられています。
つまり、KPIがあることで:
- 大量のデータから何を見れば良いか明確になる
- 組織の目的と関連する指標だけを追えるようになる
こうした点が、本書で繰り返し強調されています。
③ 「成果の評価」と「改善の判断」を可能にするため
KPIは単に成果を測るだけでなく、期待値(目標)と実績の差を見える化し、どこが改善すべきポイントかを判断できる基盤になります。
経営やマーケティングでよく言われるように、定量的な評価指標がないと、「正しく進んでいるかどうか」すら判断できないからです。
3. KPIの本質的な役割
① 意味のある比較を提供する
生データではなく、比率や平均、変化率として提示することにより、過去の状態や業界の標準と比較して現在の成果を正しく理解できるようになります。
② 組織全体の共通言語となる
数値化された指標は、上司・同僚・他部署で共有されやすくなり、組織内で共通の判断基準を持つ助けになります。これにより、意思決定や改善行動がより一貫したものになります。
4. KPIがないとどうなるか?
本書の前提として、データが豊富であってもKPIが設定されていないと、企業はデータ分析で迷子になると指摘されています。
たとえば:
- 多くのレポートを作っても、どの数字が戦略に貢献しているのか分からない
- 数字が動いても、誰が何をすべきか明確にならない
- 目標と実績のギャップが見えない
こうした状況では、分析が単なる「報告作業」に終わってしまい、有意義な改善につながりません。
KPIを活用することは、「車のダッシュボードを見て運転すること」アクションを促す比率指標です。一方で、エンジン内のネジの総数(生データ)を知っていても、運転中の判断には役立ちません。ビジネスにおいても、運転(意思決定)に直結する数値を厳選することが成功の鍵となります。
5. 結論:なぜKPIが必要なのか?
KPIが必要な本質的な理由は次のとおりです。
- 組織の成果を測定し、期待値との差を見える化するため
- 変化や問題を早期に察知して行動へつなげるため
- 大量のデータから重要なポイントだけを抽出するため
- 組織内で共通の目標と基準を共有し、意思決定の質を高めるため
まとめ
・KPIは単なる測定値ではなく、組織のゴール達成に向けた「行動判断の基盤」であるため、あらゆるビジネス・分析において不可欠である
・精度が高い意思決定と行動変容こそが目的達成への推進力となります
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