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自然共生サイトとは?認定基準・メリット・デメリットをわかりやすく解説

2026.03.21  ·  更新: 2026.04.24
自然共生サイトとは?認定基準・メリット・デメリットをわかりやすく解説

「自然共生サイト」という言葉をご存知でしょうか?

近年、企業のサステナビリティやESGへの関心が高まる中で、「生物多様性」への取り組みが重要視されています。その中でも注目されているのが「自然共生サイト」という制度です。

しかし、「名前は聞いたことがあるけどよく分からない」「認定されると何が変わるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、自然共生サイトの基本から、認定基準、メリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。

自然共生サイトとは?

自然共生サイトとは、企業や団体が保有・管理する土地において、生物多様性の保全や自然との共生を目的とした取り組みが評価・認定されたエリアを指します。

環境省では、「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」に認定する仕組みを令和5年度から開始しました。
出典:環境省ホームページ https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/

日本では、環境省を中心に制度化が進められており、以下のような取り組みが対象になります。

つまり、科学的・継続的に自然保全が行われている場所が自然共生サイトです。

自然共生サイトが注目される背景

2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、2030年までの新たな世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組み」が採択されました。

この枠組みでは、国土の30%以上を自然環境エリアとして保全する目標「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」が掲げられています。あわせて、生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せることを目指す「ネイチャー・ポジティブ」の重要性も明確に示されました。

こうした国際的な動きを受け、日本では「30by30」の達成に向けた具体的な施策として「自然共生サイト」の認定制度が進められています。これは、民間の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている区域を、環境省等が認定する制度です。

本制度は2023年に開始され、2025年4月には「地域生物多様性増進法の施行により法制度として位置づけられました。


国際会議で方針・目標設定→具体施策(国毎実施)→具体的施策の1つ共生サイトという流れを覚えておきましょう。

検索動向がわかるGoogleトレンドでも確認してみましょう。参考:Googleトレンド
日本での取り組みは2023年なので2年が経った状態です。徐々に注目度は高まっていますが、
現時点でマスが認知して検索行動が起きるような劇的な検索の変化は起きていません。

自然共生サイト認定一覧

自然共生サイトとして認定されている場所は、企業の工場敷地やゴルフ場、里山など多岐にわたります。

代表的な例としては:

近年は特に、企業のESG・サステナビリティ戦略の一環としての登録が増加しています。
都道府県ごとに調べられますのでお住まいの地域の自然共生サイトを確認してみてください。
私が住んでいる北海道では令和8年3月現在16のサイトが登録されておりました。

https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/nintei/index.html

自然共生サイトの認定基準

自然共生サイトとして認定されるためには、単に自然があるだけでは不十分です。

主な認定基準は以下の通りです。

1. 生物多様性の価値があること

2. 適切な管理がされていること

3. 科学的根拠に基づく評価

4. 長期的な継続性

自然共生サイトのメリット

1. ESG・サステナビリティ評価の向上

企業にとっては、環境配慮の証明となり、投資家や顧客からの評価向上につながります。

2. ブランド価値の向上

「自然と共生する企業」というストーリーは、強力なブランディングになります。

3. 社員エンゲージメント向上

自然環境を活かした活動により、社員の満足度や参加意識が高まります。

4. 地域との関係強化

地域住民や自治体との連携が生まれ、共創の機会が増えます。
個人的には太陽光パネルなどの無理な開発の手が及びにくくなったり

自然共生サイトのデメリット

1. 維持・管理コストがかかる

調査・保全活動・専門人材など、継続的なコストが発生します。
科学的な調査など費用が必要となるため、申請する余力を持つ企業にばかり支援や注目がいくと制度設計になっているという指摘もあります。詳しくは下記をご覧ください。

▼あわせて読みたい!▼

自然共生サイトの課題 森林文化協会

2. 専門知識が必要

生態系や環境保全に関する知識が不可欠です。なぜ、保全に値するのか?そういったことを理解して、現場の環境の価値を理解できなければなりません。例えば、私が勤務するベリー園では、多様な野鳥が訪れます。同時にカブトムシまで。一見すると当たり前に思えるかもしれませんが、これがいかに貴重な環境なのか?を理解するには、生態系の理解が不可欠です。まさに専門知識が必要ということです。

記事が長くなったので休憩の写真。私が勤務するベリー園です。厳しい冬を耐え抜いています。

3. 即効性のある成果が出にくい

自然保全は長期的な取り組みであり、短期的なROIは可視化しにくい領域です。そのため、何を評価指標とするかについては、企業内で十分な合意形成が求められます。

特に、売上との直接的な関連づけには慎重であるべきです。売上は複数の要因によって左右されるため、自然保全活動単体の影響を切り分けて評価することは容易ではありません。

こうした前提に立つと、評価の軸として重要になるのは「中間指標」です。なかでも、ステークホルダーとの関係性や信頼の蓄積といった、コミュニケーションの質的な変化を捉えていく視点が求められます。

企業様の置かれている外部環境、そして内部環境・組織を考えていく関係性の構築が必要です。

どういった指標を目標に行えばいいかわからない・・・
どのように意味を伝えればいいかわからない・・
うちの会社でもやった方がいいと思うけど実際どうなの?・・・


そういった方がいらっしゃたらぜひご相談の機会をいただければと思います。
マーケティングとパブリックリレーションの観点から、一つの提案をさせていただきます。

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自然共生サイトの認定数

近年、自然共生サイトの認定数は増加傾向にあります。

背景として:

これにより、企業主体での登録が急増しています。

自然共生サイトの認定期間

一般的に認定には一定の期間があり、

が求められます。つまり、一度取得して終わりではなく、維持が重要です。

自然共生サイトの申請方法

基本的な流れは以下の通りです。

  1. 現状の環境調査
  2. 管理計画の策定
  3. 申請書類の作成
  4. 審査・評価
  5. 認定取得

特に重要なのは、事前の生態系調査とデータ整備です。
申請については下記ページを参照ください。

policies.env.go.jp自然共生サイト|30by30|環境省30by30(サーティ・バイ・サーティ)とは、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復させる(ネイチャーポジティブ)とい…policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/…

次は令和8年5月末が申請の申し込み日となります。半年かけての認定ですね。

自然共生サイトと補助金

自然共生サイトに関連する取り組みでは、以下のような支援が受けられる場合があります。

ただし制度ごとに条件が異なるため、個別確認が必要です。
詳しくは下記ページを参考にしてください。Excelが無料でダウンロードできます。
https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/support/index.html

OECMと自然共生サイトの違い

OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)は、国際的な枠組みであり、

という違いがあります。自然共生サイトは、OECMへの貢献として位置付けられるケースも多いです。

具体的な導入事例

ハウステンボスの森と運河が環境省の「自然共生サイト」に認定
当社は、創業の理念に「エコロジーとエコノミーの共存」を掲げ、土地の再生から着手し、40万本の木々の植樹、水際の生態系に配慮した運河造成を行い、1992年の開業から30年以上が経ちました。 その間、樹木は育ち、多様な生物が生息する場所となりました。今回の自然共生サイトへの認定を受けて、これまでの取り組みを再認識するとともに、四季の移ろいや自然の息づかいを感じられるよう今後も環境に配慮した事業の展開に取り組んでまいります。
引用:PRTimes https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000671.000023462.html

そのほか、令和7年度の認定サイトは下記をご覧ください。
地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定 (令和7年度第3回)について地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定 (令和7年度第3回)について | 報道発表資料 | 環境省 環境省ホームページ(2026年3月17日発表) 

まとめ

自然共生サイトは単なる環境活動ではなく、

を統合した取り組みです。

特に今後は、

の流れの中で、さらに重要性が高まります。日本でも限られた自然資源は保全の対象として認定が行われることで認知度が高まります。認知度が高まることで、周囲のコミュニケーションや保全の関心が高まることが期待されます。一方で、知られることのデメリットもあると思います・・

参考文献

本記事の作成にあたり、以下の公的資料・専門機関の情報を参考にしています。

公的機関・制度関連

国際機関・フレームワーク

ESG・企業活動関連

補助金・政策関連

自然活動団体の皆様向けご相談サービスです

今やっている自然支援活動がどのくらい効果がでているか?検証できていますでしょうか。観省庵はネイチャーマーケティングを支援する活動をしています。自然コンテンツを使った顧客との関係性を一緒に考えていきませんか?情報を発信しているけど、どのように活用されているかわからない・・そういったお悩みがありましたらお気軽にご相談ください。一緒に頭を使って考えさせていただきます。

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