Google Tag Manager(GTM) に新しい「Built-in Variables(組み込み変数)」が追加されました。特に GA4 の識別子(ID)を簡単に扱えるようになった ことがポイントです。
Javascriptを使わず組み込み変数を使用して、クライアントIDとセッションID、セッション番号を自動的に取得できます。ただ実務で利用するには中途半端な立て付けとなっています。
その理由は注意点で・・
変数の追加の仕方
変数→組み込み変数設定→下記ユーティリティを選択

実際にどんな値が入るのでしょうか?プレビューで変数を選び右上の整形するをおしましょう

すると自動で値を取得してくれています。

新しく追加された組み込み変数の意味
- Analytics Client ID
→ ユーザー(ブラウザやデバイス)を識別する ID を取得- _ga Cookieに紐づく値
- Analytics Session ID
→ 同一訪問(セッション)内での行動をひとまとめにする ID- ページをまたいでも同じセッションなら同じ値
- セッションが切れると変わる
- Analytics Session Number
→ そのユーザーの訪問回数の番号(例:3 回目の訪問、など)
これまでこれらのデータを取得するには大変な作業が必要だったのです。
詳しくはアユダンテさんの下記記事をご覧ください。
https://ayudante.jp/column/2022-11-09/11-05/
なぜ重要か?
・同じユーザーの行動を追跡しやすくなる
・セッション単位の分析がしやすくなる
・CRM や他のシステムとユーザーをつなげやすい
どんな時に使える?
- CRM との連携(顧客データとGA4のデータ接続に必要)
→ フォーム送信などで Client ID を 非表示のフォームフィールドに渡すことでサイト行動と顧客情報を紐づける。- 例)HubSpot / Salesforce / スプレッドシートなどにClient IDをフォームのhidden項目として送信。あとから「この人はサイトで何をしていたか」 を突合できる
- Measurement Protocol でのサーバー追跡
→ クライアント ID / セッション ID をサーバーサイドで扱う際に便利 - Googleアナリティクスのヒット分析
- GA4 ヒットと ID をセットで送ることで、分析の粒度が細かくできます
- ただし現在は、ヒットで送るデータ量が多くなるめ現実的ではなくなりました
注意点
タグ発火順序づけが必要
- 初回訪問時など「Client ID が発行される前」にタグが発火すると、変数が
undefinedになることがあります。GTM での発火順や実装タイミングの理解が必要です。
プライバシー規制への配慮
- Client ID 自体は 個人を特定する可能性のある値(unique identifier) とみなされる場合があります。→ GDPR や CCPA などで同意が必要になるケースもあるため、法務チームと確認が必要です。特にEU在住者の方が訪問し利用するようなサイトの場合はユーザの明示的な同意が必要となるため注意が必要です
データ量が多くなるため、カスタムディメンション実施は小規模事業者向け
- ディメンションの中に多くの固有値が割り当てられるディメンションとなりGA4の標準レポートのしきい値に影響がでやすいです
- そのためGA4側であえてカスタムディメンションを作ってデータ収集する必要があるかは検討です。データ量が少ない会社・個人様であれば検討できると思います。
- 大規模な場合は、BigQuery側にすでに蓄積されているデータを取得して加工することがはやいですし、しきい値の影響を受けないので推奨です。
まとめ
| 変数 | 何を表す? | 主な用途 |
|---|---|---|
| Client ID | 誰か(ブラウザ単位) | ユーザー識別・CRM連携 |
| Session ID | いつの訪問か | セッション統合・精密分析 |
| Session Number | 何回目か | 初回/再訪問の出し分け |
昔と比べて実装するコストが抑えられ簡単にGTM側で紹介した値をキャッチすることができました。
ただし、GA4とのカスタムディメンションを使った連携ではデータ量が多い会社様には不向きです。
大規模の会社様の場合BigQuery側ではすでに収集されているデータ群なので、それを加工して利用する方向で考えたほうが良さそうです。訪問回数はGTMのトリガー条件に利用できるので初回だけポップアップ表示など活用は考えられます。また利用については記事に追加できればと思います。
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