「責任ある積極財政」を掲げる高市政権にとって初の当初予算が発表されました。

今回は、国家予算の内容についてまとめます。
この記事はこんな人向け
- 国家予算をわかりやすく知りたい
- ニュースを深く理解したい
- 税金の使い道を知りたい
国家予算とは?
国家予算とは、国が1年間で使うお金の計画です。作成しているのは 財務省 を中心とした政府です。
財務省の国家予算の説明
財務省の解説では、国家予算について次のように説明されています。
「国の予算は、国民生活や経済活動を支えるために必要な支出を計画的に行うものです」
(出典:財務省 note)
つまり、単なるお金の管理ではなく、社会を動かす設計図です。
一般会計と特別会計とは?
一般会計は、国の基本的な収入と支出をまとめた“メインの予算”です。今回の記事もこれに該当します。一方で、特別会計は、特定の目的のために分けて管理する予算です。
具体例
- 年金(年金特別会計)
- エネルギー対策
- 外国為替資金
- 国債管理
| 項目 | 一般会計 | 特別会計 |
|---|---|---|
| 役割 | 国の基本予算 | 特定目的の予算 |
| 規模 | 約122兆円 | 合計でさらに大きい |
| 内容 | 社会保障・防衛など | 年金・エネルギーなど |
| イメージ | メイン財布 | サブ財布 |
みなさんは、メインの財布で「お金ないよー」といいつつ、へそくりで実は手元にお金をもっていたなんてことありますか?はい、ないですね。ただ、政府の場合はあります。
特別会計については下記動画も参考にしてください。
https://seikeidenron.jp/video/29421
また、特定財源(使い道があらかじめ決められている税金)の名目であつめた税金を、違う目的で利用していることもあります。要は、国民を納得させるための建前の目的でしかない税金もつくり、徴収後は違う目的で使っているわけです。
こういうのは、国民が注視する必要があります。
例としてガソリン税があげられます。ガソリン税はもともと「道路のための税金」だったが、現在は「一般財源」として使われています。
財務省発特別会計についての資料
総額8.3兆円。保険事業およびエネルギー対策がそれぞれ3割強を占める。
高市さんが演説のときに国民に向かって言っていた、「外為ホクホク〜」は、0.5兆円です。
↓↓

https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2026/seifuan2026/26.pdf

下のグラフは、一般会計からの繰入れです。
予算ができるまでの流れ
| 時期 | 区分 | 説明 |
|---|---|---|
| 5、6月~8月 | 各省庁 | 1年間に必要な金額を算出し、財務省に提出します。 |
| 9月 | 財務省 | 各省庁から提出された金額や内容が妥当かどうかなどを調べて、認めるかどうかを決めます。その結果を内閣に報告します。 |
| 12月 | 内閣 | 財務省の報告をもとに「予算案」を作成します。 |
| 1月 | 国会 | 「予算案」は、1月に召集される通常国会にて話し合われます。 |
令和8年度予算は遅れての発表となりました。また、高市さんが首相になったのは2月なので、今回予算は石破政権時のものも多く含まれているものと考えられそうです。
令和8年の国家予算が閣議決定しました。その額、122.3兆円
2026年度予算(来年度予算)案は122.3兆円で閣議決定しています。
詳しくは下記レポートをご覧ください。
2026年度予算は「経済成長」と「財政健全化」を両立しようとするバランス型の予算です。
歳入(お金の入)、歳出(お金の使い所)をそれぞれ頭に入れましょう。

ぼそっとコメント。
円グラフは項目が多くなると見づらくなります。また項目感の比較がしにくい表現図です。
下記のように、棒グラフで表現したほうが増減がわかります。大きく印象が変わりませんか?

AIですぐにこういった図解の変更ができるのは良い時代です。歳入の80兆円のうち所得税と消費税領域は個人の収入や消費が大きく関わる分野です。
① 予算規模(どのような分野にどのくらいお金を使う予定か?)
総額:約122兆(前年より 約7兆円増加)
内訳
- 社会保障:約39兆円(最大)
- 防衛関係費:約9.0兆円
- 公共事業関係費:約6.1兆円
- 文教及び科学振興費:6.0兆円
- 国債費:約31兆円(借金返済)
- 地方交付税・交付金等:約20兆円
社会保障と借金返済で約半分以上を占める
社会保障とは何か?
社会保障制度は、国民の「安心」や生活の「安定」を支えるセーフティネットです。「社会保険」、「社会福祉」、「公的扶助」、「保健医療・公衆衛生」からなり、子どもから子育て世代、お年寄りまで、全ての人々の生活を生涯にわたって支えるものです。社会保障制度は多岐にわたり、国のみならず都道府県や市町村など、様々な主体がそれぞれに役割を担い、連携しながら実施しています。 引用:厚生労働省
▼あわせて読みたい!▼
社会保障関係費の全体像
https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/001326641.pdf

社会保障費とは?
病気・怪我の治療といった「医療」や、老後の生活の支えとなる「年金」など、私たちの健康や生活を守るために使われているお金です。2026年度予算においては、医療・介護・障害福祉分野で働く方々の賃上げに向けた措置等を行っています。同時に、市販薬でも代替出来るような医薬品等の負担の見直しなど、現役世代の保険料負担の抑制に向けた様々な改革を行っています。 引用:財務省note
国債費とは?
国債を返済したり利子を支払ったりするために使われているお金です。2026年度予算においては、最近の国債金利の上昇や国債発行残高の増加に伴って、国債費も増額しています。
引用:財務省note
防衛関係費とは?
日本を守る自衛隊に使われているお金です。2026年度予算においては、沿岸における防衛体制を強化するために多種多様なドローンを整備するとともに、厳しい環境下で任務に当たる自衛官の処遇改善を進めることとしています。 引用:財務省note
公共事業関係費とは?道路や河川の堤防の建設や整備など、安全で暮らしやすい環境をつくるために使われているお金です。2026年度予算においては、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故の教訓を踏まえ、上下水道管路や道路の老朽化対策などを行います。 引用:財務省note
文教及び科学振興費とは?
小中学生が使う教科書の無料配布など教育に関することや、人工衛星を飛ばすためのロケット開発など科学技術の発展のために使われているお金です。2026年度予算においては、高校授業料の実質無償化を行います。また、小学生の学校給食費についても支援し、抜本的な負担軽減を行います。
② 収入の構造(どこからお金を集める?)
- 税収:約83兆円(増加)
- 国債:約29兆円(借金)
まだ借金に依存しているが、税収は過去最高レベルに近いです。度重なる税金の増額の結果です。
③ 政策の軸(3つの方向性)
1. 強い経済の実現
- GX(脱炭素)投資
- 半導体・AI投資
- 防衛強化
→ 長期的な成長投資
2. 社会保障の維持と改革
- 高齢化で支出増加
- 医療・介護の効率化
- 自己負担の見直し
→ 「増える支出をどう抑えるか」がテーマ
3. 財政の健全化
- 国債発行:30兆円未満を維持
- プライマリーバランス黒字化(約28年ぶり)
プライマリーバランス(基礎的財政収支)とは?
税収などで社会保障や公共事業などの行政サービス経費(政策的経費)を賄えているかを示す財政指標です。黒字は借金に頼らず支出を賄えている状態、赤字は国債発行に依存している状態を指し、日本の財政健全化の指標として重視されています。 引用:財務省
28年ぶりプラマリーバランス黒字化です。
2026年度国家予算のポイント
① 社会保障費の増加
高齢化により、医療や年金の支出が拡大しています。
「高齢化の進展に伴い、社会保障関係費は増加傾向にあります」
(出典:財務省)
これは今後も続く長期的な課題です。
② 財政の厳しさ(借金問題)
日本は税収だけでは足りず、借金に依存しています。
「歳出と税収の差は国債発行で賄われています」
(出典:財務省)
つまり、未来のお金を前借りしている状態です。
③ 政策の優先順位が見える
予算を見ると、政府が何を重視しているか分かります。
- 社会保障 → 生活の安定
- 防衛 → 安全保障
- 教育 → 未来投資
国家予算の仕組み
予算を考える上では、お金の入口と出口の観点から全体予算を抑えて、その上で各分野の割合を抑えていくことが大事です。
お金の入り口
- 税金
- 国債(借金)
お金の出口
- 社会保障
- 防衛
- 公共事業
来年以降は、防衛費予算が高くなるでしょうね。ロシア・ウクライナ情勢・中東情勢を踏まえて、かつてから自民党が掲げていたものです。我々が収めた、税金は、お年寄りを支える年金になり、防衛費に変わるということです。
あれ、国の成長分野への配分はできているの?と思われた方は鋭いです。
政府が意識しているのは、こども・子育ての教育分野、GX領域への投資、半導体投資です。
日本の半導体分野の予算は2030年までに10兆円。単年度特別会計1.2兆円です。
諸外国と比べると弱いですが、分配型の予算ということでしょう。

なぜ私たちに関係あるのか?
国家予算は、あなたの生活に直結します。
例えば:
- 消費税が上がるか
- 医療費が増えるか
- 給付金が出るか
すべて予算で決まります。
また、どの分野にお金が流れるか?ということが予測できれば投資先や事業の進出の材料になります。
経営戦略では、こうした外部要因の見極めが大事です。
https://kanseian.earth/the-consultants-tool-kit/what-is-a-pest-analysis/
よくある疑問(FAQ)
Q. 国家予算は誰が決める?
→ 政府が作成し、国会で決定されます。
Q. なぜ借金が多いの?
→ 支出が大きく、税収だけでは足りないためです。
Q. 今後どうなる?
→ 社会保障費の増加が続き、財政の見直しが重要になります。
まとめ
2026年度国家予算の本質はこの3つです。
- 社会保障の継続的な増加
- 引き続き借金への依存
- 政策の優先順位の変化(防衛費増加、半導体・GXへの積極的投資)
最も重要なのは、国家予算=あなたの生活に関わるという点です。数字が大きいと麻痺をしてわかりづらくなりますが、収入と支出の2軸から見ていくこと。
まずは100円から考える。次に1000円、1万円と大きくしてくことで感覚が磨かれます。
自分の払っている税金がどのように使われているかを理解することが大事です。
ほら、親戚が一同に集まった際にもらったお年玉を親に預けているうちに、違うことに使われていたなんてことが起きたらショックでしょう。そのお金があれば、参考書や本を買えた。友達と旅行に行くことができた。新しい服を買うことができた・・・。預けているのであれば、しっかりとどう使われているのかを把握していくべきです。
政府の主な役割は、ルール作りと徴税と分配。今はその分配に疑問点をあげる国民が多くなっているのではないでしょうか。国民から取れるだけ税金をとったあと、補助金などでばら撒くならば、先に取らなければコストは発生しません。納得感のある、目的ある税の徴収と分配を意識してほしいです
さて、国の予算の次は、自分自身の人生のプロジェクトの予算です。毎日の家計もそうですが、何の分野にいくらを投資し、そのためにいくらを調達するのか?頭で描いていきたいですね。
▼あわせて読みたい!▼
2026年2月に日本初女性の内閣総理大臣となりました。その際の方針演説です。
第221回国会における高市早苗内閣総理大臣施政方針演説

お問い合わせ
個人としてはGX領域(グリーントランスフォーメーション)領域へのアンテナを張り、自然とデジタル領域のご支援をしながら、企業様とご一緒できる分野を模索していければと思います。自然分野のコンテンツがあるが活用できていないと考えのお客様はお問い合わせください。
参考



コメント