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蜂や蝶が減ることは、人間の問題でもある 観省庵 Daily Insight For NGO/NPO 2026年6月21日

2026.06.21  ·  更新: 2026.06.24
蜂や蝶が減ることは、人間の問題でもある 観省庵 Daily Insight For NGO/NPO 2026年6月21日

蜂や蝶が減ることは、人間の問題でもある

自然保護というと、

  • 森林を守る
  • 海を守る
  • 絶滅危惧種を守る

といった大きな話題が注目されがちです。しかし、私たちの暮らしを支えているのは、もっと小さな存在かもしれません。6月22日から始まる「Pollinator Week(花粉媒介者週間)」を前に、世界では送粉者(ポリネーター)への関心が高まっています。

送粉者とは、

  • ミツバチ
  • マルハナバチ
  • チョウ
  • ハナアブ

など、花粉を運ぶ生きものたちです。一見地味な存在ですが、実は彼らがいなければ、私たちの食卓も大きく変わってしまいます。私が関わるベリー園でも実際に今期は蜂が少なく、なぜ少なくなったのかを考えています。

1. 世界の食を支えているのは小さな虫たち

世界の花を咲かせる植物の約75%、農作物の約35%は送粉者の恩恵を受けています。

🌼 Around 75% of the world’s leading food crops depend at least partly on pollinatorsincluding coffee, almonds, apples and tomatoes. 

リンゴ。ブルーベリー。アーモンド。トマト。カボチャ。コーヒー。カカオ。

これらはすべて、蜂や蝶などの働きによって実を結びます。

しかし、

  • 生息地の減少
  • 農薬
  • 気候変動
  • 外来種

などによって、野生の送粉者は世界的に減少しています。

下記の動画をぜひご覧ください。

米国の調査データの厚みがすごい・・日本はまだまだこのあたり弱いですね。。
https://www.inaturalist.org/projects/pollinator-power-party-bioblitz-2026-competition

2. 蜂の減少は「栄養」の問題でもある

最近の研究では、送粉者の減少によって果物や野菜の収穫量が低下し、人間の栄養状態や健康にも影響が及ぶことが分かってきました。

研究者たちは1年間にわたり、人々の食生活、作物の収穫量、農業収入を追跡調査するとともに、受粉媒介者と作物との相互作用についても調査した。これには、毛羽立ったミツバチの体に付着した花粉粒を数えるという骨の折れる作業も含まれていた。調査の結果、花粉媒介者が住民のビタミンA、ビタミンE、葉酸の摂取量の20%以上、そして農業収入の44%に直接的に寄与していることが明らかになった。これは、花粉媒介者と人間の健康との関連性を直接的に示す初めての研究である。

It turned out that pollinators were directly responsible for more than 20% of inhabitants’ vitamin A, vitamin E and folate intake, and 44% of their farming income. It is the first study of its kind to provide direct evidence of the bond between pollinators and human health.

失われるのは単なる収穫量ではありません。

  • ビタミンA
  • ビタミンE
  • 葉酸

など、人間の健康に欠かせない栄養素も失われていきます。

つまり、

蜂が減る

果物や野菜が減る

人の健康に影響する

というつながりが存在しています。

3. 蝶は「生態系の健康診断」

蝶は環境変化に非常に敏感な生きものです。花が減る。草地が失われる。農薬が増える。こうした変化は真っ先に蝶の数に現れます。そのため蝶は、生態系の健康診断とも呼ばれています。蝶が減ることは、蝶だけの問題ではありません。それは、植物。昆虫。鳥。土壌。人間。そうした生態系全体の変化を知らせるサインです。

観省庵の視点

鳥を見ていると、鳥だけを見ても本質は見えてきません。鳥が減る。その前に昆虫が減る。昆虫が減る前に花が減る。花が減る前に土が変わる。そしてその背景には、人の暮らしや生活があります。一羽の鳥がいなくなる前に、一匹の蝶が減り、一輪の花が減り、土の中の微生物が変わっていく。自然界の変化は、いつも静かに始まります。だからこそ、大きな変化が見える前に、小さな変化に気づける感性・アンテナが大切なのかもしれません。

今日の省察

私たちは大きなものに目を奪われがちです。

森。川。海。

しかし、

世界を支えているのは、目立たない小さな存在たちでもあります。蜂。蝶。微生物。草花。本当に大切なものほど、静かで、目立たず、当たり前のようにそこにあります。自然保護とは、大きなものを守ることではなく、小さな存在の価値や存在意義に気づき続けることなのかもしれません。

明日への問い

私は大きな成果ばかりを見ているだろうか。それとも、目立たない存在の働きに目を向けているだろうか。

参考文献

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