米 Google Marketing Live 2025 にて、検索広告の責任者であるヴィディヤ・スリニヴァサン(VP and General Manager of Ads and Commerce)は「Google 検索は、単なる情報提供を超えて知性を深める場へと進化している」と言及しました。
そこでも語られたAI 時代の今後の広告運用が「Power Pack」と呼ばれる統合運用です。
この記事はこんな人におすすめ
- Google広告を使って集客や売上を伸ばしたいマーケターや広告運用担当者
- 最新のAI活用型広告フォーマットを活用し、全ファネルで成果を出したい方
- 複数の広告キャンペーンを一元管理して、効率化と効果最大化を図りたい方
記事の概要
Googleが2025年に推奨し始めた「Power Pack」とは、検索広告(AI強化版)、Performance Max(P-MAX)、Demand Gen の3フォーマットを組み合わせて運用する新しい推奨キャンペーン構成のことです。
近年のAI進化により、これら3つのフォーマットはそれぞれ強みが拡張され、統合運用で相乗効果を発揮できるようになりました。この記事では、各フォーマットの最新の進化と役割、Power Packでの活用ポイントを解説します。
この記事を読むと変わること(Before / After)
状況 | Before(導入前) | After(導入後) |
---|---|---|
広告構成 | フォーマットごとに別運用でデータ連携が不十分 | 3フォーマットを統合し、データ活用と最適化が加速 |
ターゲット | 部分的なファネルのみをカバー | 潜在層〜顕在層までの全ファネルを一括カバー |
AI活用 | 入札や一部配信面のみ自動化 | 入札、ターゲティング、クリエイティブ生成までフルAI化 |
レポート | 各キャンペーン別に分析が必要 | マーケティングの最終目標に直結する効果的な広告投資が可能 |
Power Packとは?(定義)
Googleが提唱する「Power Pack」は、
検索広告(AI Max for Search)+P-MAX+Demand Gen の3つを組み合わせた統合広告運用の推奨パッケージです。
目的は、認知〜検討〜購入の全フェーズを網羅し、AIによる自動最適化で広告効果を最大化すること。
これにより、広告主は複雑なファネル管理を簡略化しつつ、成果を加速できます。

上記は、Think with Googleの記事参考。
各フォーマットの近年の進化とPower Packでの役割
1. 検索広告(AI Max for Search)
- 近年の進化
- 従来のキーワード中心から、AIによる検索意図推定型へ進化
- 広告見出しや説明文を自動生成・テストし、CTR最適化
- 自然言語処理による検索クエリの理解度が向上
- Power Packでの役割
- 顕在層ユーザーの獲得を担い、購入・コンバージョンフェーズを強化
- 他フォーマットでの接触履歴を活用し、より高い成約率へつなげる
2. Performance Max(P-MAX)
- 近年の進化
- 単一キャンペーンでGoogle全チャネル(検索、YouTube、Gmail、Mapなど)へ配信可能に
- AIによる入札、ターゲティング、クリエイティブ生成の自動化が高度化
- 新しいインサイトレポートで配信チャネル別の効果分析が可能に
- Power Packでの役割
- 全チャネルを横断して潜在〜準顕在層にアプローチ
- 検索広告とDemand Genをつなぐ「橋渡し」として、検討層を購買へ誘導
3. Demand Gen
- 強みとして、配信面、オーディエンス、フォーマットの3つの強化があります。
- 近年の進化
- 【配信面】YouTubeショート、Discoverフィード、Gmailなど視覚重視の面へ最適化
- 検索広告と一緒に使うことで多方面への配信接点が持てます。
- 【オーディエンス】AIによるオーディエンス予測と類似ターゲティングの精度向上
- Demand Gen のオーディエンスに関する強みは、検索行動を起こしていないものの、Google のエコシステム内にいるユーザーと効率的に接点を持てること
- 【フォーマット】高CTRを狙える動画広告の柔軟化
- 横型やスクエアはもちろん、縦型、UGC コンテンツなどさまざまな動画フォーマットを配信面ごとに試し、運用しながら動画広告のパフォーマンスを最大化
- 【配信面】YouTubeショート、Discoverフィード、Gmailなど視覚重視の面へ最適化
- Power Packでの役割
- 潜在層の興味喚起とブランド認知の拡大
- P-MAXや検索広告に送客するための初期接触ポイントを創出
まとめ
Power Packは、Google広告の3つの進化系フォーマットを連携させることで、単独では到達しづらい全ファネル最適化を実現します。今後はAI主導の広告運用が標準となる中で、この統合戦略は早期導入ほど競争優位を築きやすくなります。AI がキャンペーンや配信面の垣根を越えて相互に学習し、アカウント全体のパフォーマンスを最大化するためにはデータの蓄積と検証を急ぎましょう。
参考記事
以下、Think with Googleの記事も参考にしてください。

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